始めたきっかけは、ここにありました。
そこは、なかなか言葉になりません。自分でも、はっきりとは分かっていないことがあるからです。
AIと話していると、そこが少しずつ見えてくることがあります。聞かれて、答えて、また聞かれて。そうしているうちに、「自分は、こういうことが気になっていたのか」と、自分で気づく。
ここに、いちばん可能性を感じました。
議員に届く声は、目に見えているところが中心になりがちです。その奥に何があるのかは、受け取った側には分かりません。推し量ることはできても、それが合っているかどうかは確かではありません。
でも、住民の方自身がAIと話しながら、その奥のところまで一緒に整理して届けてくださったら。議員は、受け取ってすぐ、改善に向けて動き出せます。
ここが、この仕組みを作ったいちばんの目的です。
大げさな理由はなくて、身軽だったからです。
思いついたことを、その日のうちに試せます。
使いにくいと言われたら、その日に直せます。相談も、承認も、待つ必要がありません。
大きな予算はいりませんでした。予算がつくのを待たずに、すぐ試すことができます。
届いた声は、自分のところに来ます。見えているところだけでなく、その奥のことまで書かれているので、次の行動に移しやすい。まずは、お礼の電話からですが。
2026年9月。3件の声がそれぞれの場に届き、次の段階に入りました。
7月6日に公開してから2か月あまり。村民3名から届いた声は、1件が解決し、1件は一般質問で、1件は決算審査で、村の考えを問うところまで進みました。仕組みも、いただいた感想をもとに直し続けてきました。仕組みは、できました。ここからは、届け方の段階です。
公開してみて分かったのは、桃子さんと話して声を整理しても、議員には送らずに終える方が多いということでした。理由の多くは「議員のことをよく知らない」。入口の敷居を下げても、その先に知らない人がいれば、手は止まります。
だから、次の一歩は画面の外にあります。名刺で、手渡します。議員のLINEと、ふくしま桃子。二つのQRコードを載せた名刺を、村民の方にお会いしたときにお渡しする。「私に直接でも、もちろんいいです。桃子さんと対話しながら、考えをまとめてから届けるやり方もあります」——そのひとことを添えて。
入口は、二つです。思ったことをそのまま、直接話す。それでいい方は、それでいい。桃子さんと話しながら、自分の考えを整理してから届ける。言葉にするのに少し時間がほしい方には、こちらがあります。どちらを選んでも、届く先は同じ、目の前のこの人です。届けなかった理由が「議員を知らない」だったのなら、これがいちばんまっすぐな答えだと思っています。
そして、名刺を渡す場では、たいてい会話が始まります。桃子さんを使わない方のほうが、きっと多い。それでいいのです。桃子さんは入口の一つで、名刺を渡すこと自体が、村民の方との新しい接点です。QRが読まれなくても、無駄にはなりません。
ホームページも、このまま続けます。事例が増えたら「動いた事例」に、仕組みに直すところが出てきたら「改良の記録」に、3件の「その後」も動いたときに書き足します。仕組みを作る段階から、一人ひとりに手渡す段階へ。ここからが、本番だと思っています。
いただいた感想と、そこから直したことを、日付つきで並べています。かっこ悪いところも、そのままにしてあります。
→ 改良の記録を見る / 議員の方へ(実践の記録)